休みの日の昼下がり、このまま家でビールを飲むのも寂しい。
福岡は美食パラダイスと言われるほどうまい店だらけ。
しかし美味い店っていうのは福岡県内いろんなところにあるから、福岡で暮らしていてもそれほどしょっちゅう有名店に行ける訳じゃない。
そんな昼下がりに、いま注目されているのが【駅から三百歩横丁】。
博多駅の博多口からだいたい300歩。
博多駅の中にあると言ってもいいぐらい。
ここはワンフロアでいくつもの店がずらっと並んでいるフードコートみたいなエリア。
しかも、並んでいる飲食店はどれも福岡有数の行列のできる店ばかり。
地元の人もそうじゃない人も、誰もがヤミツキになる理由がここにはある。
肉焼 ベンジャミン
まず一軒目は、まるでNYブルックリンのジャパニーズレストランのような外観がひと際目立つ【肉焼 ベンジャミン】。
歌舞伎メイク牛のロゴはインパクトがすごい。
それでいてカウンターやテーブルは木造りの落ち着いた空間になっている。
創業28年、特選黒毛和牛が“納得の価格”で味わえると人気の福岡・警固の牛肉専門店「炭火ステーキ焼肉ベンジャミン」が”肉焼き(ステーキ)とこだわりの肉料理とワインを気軽に楽しめる”店として開店した姉妹店。
創業以来、店主が目利きして仕入れている佐賀・鹿児島を中心とした特選黒毛和牛をしっかりと熟成させている。
しかもそのいろいろな部位を肉焼きのプロが鉄板で食べ頃まで焼き上げるというこだわりっぷり。
少量から注文できるっていうのも嬉しいポイント。
ローストビーフやレアカツといったドッシリしたメイン肉料理はもちろん、はしご酒2軒目でも楽しめる一品料理も豊富だ。
ふわっと店内に浮流する肉焼きの香りにたちまち胃袋が主張を強めてくる。
〜頼んだのは〜
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〜ローストビーフ〜
生肉はざっくりとした歯触りだけど、舌にはもっちりとした感覚で、色は鮮やかな桜色。
じんわりとした味に牛の肉特有のコクが精妙な味。
ひんやりした感触が快く、子供のように思わずはしゃいでしまう。
〜黒毛和牛大トロ炙り握り寿し〜
〜肉専用ワイン・カーニヴォ(通称 黒ワイン)〜
リピート率NO.1の“肉寿司”はまずは綺麗なピンク色でテーブルに運ばれ、店主が目の前でバーナーで焼き目を付けてくれる。
こういった演出はますます期待が高まる。
寿司なのでひと口で頬張る。実に柔らかい。
肉のうまみと酢飯の調和がジワ〜ッと口中に広がる。
肉に合うワインを店長がオススメしてくれた。
「肉専用・黒ワイン」だって!?
もう自動的にこれを頼むしかない。
二三度かんでワイン。
これの繰り返しで人は幸せになれる。
肉との相性バツグンで、このコンビは最高だ。
JRJP博多ビル「三百歩横丁」全店ご紹介はこちら >>
博多一口餃子 ヤオマン
店全体が通路に向かってひらけていて、自然と腰掛けてしまったのは【博多一口餃子 ヤオマン】。
福岡名物で忘れちゃいけないのが一口餃子。
街のあちこちにたくさんの人気店がある。
そんな中でも【ヤオマン】は赤坂や西新にも店舗があって県民の胃袋を常に満たしてきた人気店。
店内は、提灯や錆びた看板(演出)が“昭和”を感じせてノスタルジックな気持ちになる。
ここでも店内の演出は期待感をあおってくる。
そんな、いい意味で「普通の定食屋」を思わせる店内だが、店内を見渡すと女性客ばかり。
ここの餃子は素材にこだわっているらしく、鹿児島産の黒豚と九州産の野菜が使われている。
化学調味料も使われていないとのことで安心して食べられる。
〜頼んだのは〜
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〜黒豚焼き餃子〜
〜メガハイボール〜
席に着くなり、人気の焼き餃子とメガハイボールを注文。
餃子は羽がパリッパリで中は肉汁がジュワ〜ッ。
鹿児島産の黒豚は普通の餃子よりも味わい深く、重厚な“肉”の味が唾液を誘出する。
「あれ?この餃子、ニンニクが入ってない?!」
だから女性にも大人気なんだな。でもちゃんとテーブルにはニンニクと辛味調味料が常備されていて、好みでいくらでも自分専用餃子にできる。
それにこのメガハイボール。デカさに驚かされた。
なんと通常のサイズの2倍。それなのに2杯注文するよりも安い。
それはもちろん飲むでしょ頼むでしょ。
グビグビ飲めて餃子がいくらでも食える。
〜和牛ホルモン鉄板〜
お次は和牛ホルモン鉄板。濃いめの味付けはオヤジの大好物。
プリプリのホルモンと甘辛いタレ。絶対に間違いないですな。思わずがっついてしまう。
そんな懐かしさを感じさせるメニューの中でも、流行の人気食材「パクチーサラダ」を頼んでみた。
TVのグルメ番組でもよく紹介される大人気食材だけど、ここパクチーはローズっぽい香りが鼻孔をくすぐり、ホルモンでもったりした口内を爽やかな他味が駆け抜けていく。
海鮮漁家磯貝 串揚げ角打ち しらすくじら
実は横丁で、一番の店の広さを誇るのがこの【しらすくじら】。
近代的なビルの中に、まるで活気のある魚市場をそのまま持ってきたような店内。
そんな活気のある店に集うお客さんたちも自ずと大きな声で思い思いの会話を楽しんでいる。
お酒の会話を盛り上げるのは当然、貝や魚たちの豪華な料理。
各テーブルに置いてある焼き網は、まるで皆が浜焼きを楽しんでいるみたいだ。
目の前で焼きながら食べるのが、いい。
ここは、かの博多の有名な「海鮮居酒屋 磯貝」のグループ店。
「磯貝」は藤崎の小さなお店からスタートして今では東京・大阪にも進出してまさに“出世魚”になった人気店だ。
【串揚げ角打ち しらすくじら】は「新鮮な魚介を低価格で」というコンセプトで作られたそうだ。
確かにメニューを見てみるとお手頃価格のものばかり。
平日ランチ「海鮮丼500円」なんてのもある。
期待はどんどん高まって、のどのあたりがとたんにキュッとなったようにアルコールを求めてくる。
〜頼んだのは〜
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〜さば明太〜
このメニューはココに来たら絶対頼まなければならない名物らしい。数十年のサラリーマン人生、長いものには巻かれとくか。
厳選されたサバを一つ一つ手作りで作っており、店主の愛情あふれる1品。
〜ウニとイクラの盛り合わせ〜
一粒一粒が丸々とし、噛むとプチッとはじける新鮮さ。
辛すぎず甘すぎず溶けるような味わい。
わさび醤油をつけて生ウニを食べると、磯の香りが高く甘くて濃厚な味が口中に広がった。
もうどうなってもいい…
長浜鮮魚卸直営店 博多 魚助(はかた うおすけ)
【博多 魚助】の魚は、すべてその日朝採れの長浜市場から水揚げされたばかりの食材のみ。
その日の入荷に合わせて刺身や料理が提供されるらしく、何度来ても新しいものを食べられる楽しみがある。
しかもメニューはワンコインメニューだらけだから、女子の「オヤジ呑み」が密かなブームらしい。
確かに見回してみれば、店内では綺麗なOLさんたちがこぞってワンカップ酒と刺し身をセットで頼んで華やかな会話を楽しんでいる。
〜頼んだのは〜
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〜刺盛り〜
〜マグロのレアカツ〜
これが本物のオヤジの「ゴールデンセット」だ!
ででーんと、刺身盛り!ん?えーっと何点盛りかよく分からないくらいのボリュームだ。
刺盛りと共に忘れてはならないのが名物の“マグロのレアカツ”。
味噌とワサビをつけていただく。
こんなにうまくてどっちも1人前は「500円」。
お見事です。
やっぱり目に付くのはずら〜っと並んだカップ酒。
全国から集めたという地酒は日本酒好きにはたまらんですな。